FXを始める前に必ず知っておきたいことシリーズ、第10回目「エグジット」
第1回目はこちら→【相場の真実】
第2回目はこちら→【市場について】
第3回目はこちら→【トレンドについて】
第4回目はこちら→【サポートレジスタンスについて】
第5回目はこちら→【ボラティリティ】
第6回目はこちら→【時間軸】
第7回目はこちら→【損益比率・勝率】
第8回目はこちら→【トレードルール】
第9回目はこちら→【エントリー】
今回は「手仕舞い」について解説していきます。
ちょっと長いですが、要点を分かりやすくまとめましたので、
じっくり読んでみてくださいね。
じっくり読んでみてくださいね。
ここでは利益で手仕舞いをしたトレードを「利食い」
損失で手仕舞いをしたトレードを「損切り」として分けて解説をしていきます。
◆利食いで一番躓きやすいポイントとは?
まずは、方法論やテクニックをお話する前に
「プロスペクト理論」についておさらいしておきましょう。
「プロスペクト理論」についておさらいしておきましょう。
人間は極端に損失を嫌う傾向があり、
同じ額を得たり、失ったりする場合でも、
失うときに負う精神的ダメージの方が遥かに大きくなります。
同じ額を得たり、失ったりする場合でも、
失うときに負う精神的ダメージの方が遥かに大きくなります。
ちょっと想像してみて欲しいのですが、
「宝くじで10万円当たってラッキー!」という感覚と、
「10万円が入っているお財布を落とした場合」では、
財布を落としたときに受ける衝撃の方が大きいと思いませんか?
つまり何の指針も持たずにトレードをしていると、
損失を恐れてついつい先延ばしにしてしまい、
損失が大きく、利益は小さい、「損大利小」のトレードになってしまいます。
この人間の本能ともいえる反応こそが、
初心者トレーダーが最初に躓くポイントです。
初心者トレーダーが最初に躓くポイントです。
あなたがトレードでうまくいっていない場合、
最近のトレードの結果を集計してみてください。
大体の場合は、損失額の方が利益額より大きくなっていると思います。
この反応は、「損をしたくない!」という恐怖の表れですので、
扱う金額が増えれば増えるほど、恐怖は増えていきます。
◆最適な利食いの水準とは?
どこで利食いを行えばいいかは、究極ともいえるテーマであり、
絶対的に正しい方法はありません。
サポートレジスタンスに信頼を置いているのなら、
サポートレジスタンスを利食いのターゲットとすれば良いですし、
Pivotに信頼を置いているのなら、
Pivotを利食いのターゲットとすればいいわけです。
毎回相場の天井や底を狙っていく必要は全くなく、
大切なのは、「勝率と損益比率とのバランス」です。
損益比率については、こちら記事を参考にしてください。
私はバランスさえ良ければ、
利食いを行うターゲット(目標)自体は、
「値動きが止まる根拠があるポイント」
であればどこでもいいと私は考えています。
実際はトレードで毎回、
高勝率かつ高収益なトレードを狙っていくのは、
かなり困難を極めると思います。
利食いのターゲットを遠くに設定すれば、報酬比率はよくなるものの、
勝率は確実に低下しますし、
利食いを薄利に設定すれば、
勝率は上がりますが報酬比率は低下します。
どちらかを極端に伸ばそうとすると、
どちらかが必ず悪くなりますので、
どちらの方が優れているとは一概には言えません。
それから、性格や好みによっても個人差が出ててきます。
・薄利でもいいから高勝率なトレードがしたい人
・そこそこの勝率で、そこそこの利益幅を狙っていきたい人
・勝率は低くてもいいから、一回のトレードで大きく利益を狙っていきたい人
どのスタイルが正解・不正解ということではなく、どれも正解ですので、
自分の性格と良く相談してみましょう。
◆最適な損切りの水準とは?
こちらも利食いと同じように、絶対的なポイントは存在しません。
どんなに腕の立つトレーダーが損切りを設定したとしても、
損切り後に逆行し始める悲しい現象は必ず起こります。
あくまで損切りはトレーディングの「コスト」であると割り切りましょう。
それでは損切りに関しての要点を解説していきます。
◆損切り幅を毎回固定にするか可変にするか?
・損切りを毎回固定にする場合のメリットとデメリット
損切りを固定の幅(20PIPS・30PIPS等の決まった値)
にする場合のメリットは、毎回~Pipsと幅を決めて行いますので、
迷いなく確実に損切りを執行できるポイントがメリットです。
しかしその反面デメリットは、
ボラティリティ(価格変動幅)が変化すると、
損切りの幅が相場に適さなくなってしまいます。
数分で数十PIPS変動するような高いボラティリティの相場で、
固定で10Pipsなどの損切り幅を設定しても、
あっさりとノイズで損切りにかかってしまうからです。
逆に数時間で、10Pipsぐらいしか変動しない低ボラティリティの相場で、
30Pipsなどの損切り幅というのも、相場に適していないのでナンセンスであると思います。
・損切りを可変にする場合のメリットとデメリット
直近高値・安値、MAなどの、根拠のあるポイントに損切りを設定する、
または勢いよく逆行してきた場合に成行で決済する場合。
このように損切りを可変にする場合のメリットは、
固定の損切りと違いボラティリティに適した損切りとなります。
デメリットは、毎回相場に合わせて損切りを設定しますので、
固定の損切りより難易度が高くなること、
損切り幅に合わせてポジションサイズを調整しなければならない点が問題となります。
どちらも間違いではありませんが、
私は「可変」にする方をオススメしています。
◆具体的な損切りを設定するポイントは?
闇雲に損切りを設定すれば、損切りにかかる確率を上げてしまいます。
ですので、可能な限り「価格が止まる根拠があるポイント」
に設定するのが望ましいです。
根拠があるポイントということですので、
「RSIが○○以上になったら」というような
オシレーターを目安にしたものではナンセンスです。
直近高値・安値、またはMAなどを一つの目安にすると良いでしょう。
◆やってはいけない損切りとは?
損切りでやってはいけないことは、
最初に決めたトレードプランを破って、損切りの幅を広げてしまうことです。
短い時間足を中心にトレードしていたのに、
「1時間足を見るとまだ損切りをするにはもったいない・・・」
「4時間足のサポートがあるから、損切りをもう少し伸ばしてみよう・・・」
このように、損切りを広げる方向に移動させるのは、
トレードで最も危険な行為の一つです。
あらかじめ決めておいたポイントで決済すれば良いだけですので、
そこまで難しくはないと思います。
必ず最初に決めたトレードプラン通りに、
コストだと割り切って機械的に執行しましょう。
手仕舞いについては以上です。
今回はちょっと長くなってしまいましたが、
要点は分かっていただけましたね?
本当は動画にしたかったのですが、
最近親知らずを4本一気に抜いたもので、
実は今しゃべることができないのです。(笑)
復活しましたら、動画もいろいろと撮っていきたいと思います。
第11回目はこちら⇒「資金管理」