経済学者チャールズ・H・ダウのダウ理論についてです。
1984年にウォールストリートジャーナルで公表されてからかなりたちますが、今なおテクニカル分析の元祖とされている概念です。
こういったことは、あまり面白くありませんが勉強して知識を高めていきましょう。
ダウ理論は以下の6つの基本法則から成り立っています。
(参考書籍:先物市場のテクニカル分析)
1 平均は全ての事象を織り込む
需要と供給に影響を及ぼすすべての要因は、価格に反映されている。
これには地震など予測できない災害も含まれます。
これらは明らかに予測できないものでありますが、発生したら直ちに価格に織り込まれます。
2 トレンドには3種類ある
ダウはトレンドを大きく3種類に分類しています。
主要トレンド、二次トレンド、小トレンドの3種類です。
3 主要トレンドは3段階からなる
第1段階
相場が大きく動き出す前の段階で、先行型の投資家が買い集め、売り飛ばしを行う段階。
第2段階
価格が大きく変化し、トレンドフォロワーの参加者が市場に参加し始める段階。
第3段階
トレンドの最終段階で、新聞やニュースなどでも報道され、多くの参加者が参入してくる段階。
第1段階の先行型の投資家の利食いが入る段階でもある。
4 平均は相互に確認されなければならない
ダウは工業平均と鉄道平均について言及して、この両者が同じシグナルを示さない限り、本格的なトレンド発生ではないといっています。
この理論は株価についての理論なので、単独でトレンドを発生する通貨では、このようなインデックスはあまり気にしなくて大丈夫です。
5 トレンドは出来高でも確認されなければならない
FXでは出来高は重要視されていませんが、他のマーケットでは非常に重要視されています。
FXは世界的な規模である為正確な出来高を把握できません。
ダウはトレンドの兆候を発見するのに平均値の動向を一番重要視し、二番目にこの出来高を重要視していました。
「出来高は長期トレンドの方向に即して増減する」すなわち、
もし主要トレンドが上昇トレンドであれば、出来高は価格が上昇するにつれて増加し、価格が下落するときには減少する。
下降トレンドであればその逆のことがおきるといっています。
6 トレンドは、転換の明確なシグナルが出るまで継続する
ダウ理論の中では、この原則が特に重要です。
これははっきりとトレンドが変わったと判断できるまでトレンドは継続しているとした考え方です。
そのシグナルとは、連続する高値、安値の各々が、その前の高値、安値より上である場合は上昇トレンドであるとされ、連続する高値、安値の各々が、その前より下である場合は下降トレンドであるとしています。
要するに安値、安値を切り上げていれば上昇トレンド。
高値、安値を切り下げていれば下降トレンドです。
この逆のパターンになった場合に、トレンドが終了したと判断することができます。
これは基本中の基本ですが、本当に大切ですので覚えておいてください。