FXの7つの注文方法とは?トレードスタイル別のおすすめ注文方法を紹介

「FXには興味があるけど、どうやって注文すればいいか分からない」「成行以外の注文方法が分からない」というFX初心者の方も多いのではないでしょうか?

FXには数多くの注文方法があるため、初心者の方には分かりにくいでしょう。

しかし、それぞれの注文方法の意味や使い方を理解すれば、FXで便利に活用できるようになります。

相場を確認できない時間帯でもエントリーや利確、損切りができる注文方法もありますので、使えるようになれば非常に役立ちます。

そこで本記事では、FXで役立つ7つの注文方法とトレードスタイル別のおすすめ注文方法などについて詳しく解説します。

FXの7種類の注文方法

FXの代表的な注文方法には、以下の7つが挙げられます。

  • 成行注文
  • 指値注文
  • 逆指値注文
  • OCO注文
  • IFD注文
  • IFDO
  • トレール注文

それぞれの注文方法の特徴について詳しく解説します。

①成行注文

成行注文とは、現行のレートですぐに取引する方法です。

「今のレートですぐに買いたい(売りたい)」「レートに関わらず、すぐに売買したい」という時に有効な注文方法です。

成行注文のメリットとデメリットは、以下の通りです。

メリットデメリット
・確実かつ迅速に売買できる・想定外のレートで売買が成立するケースがある

レートを考えずに取引を行うので、確実かつ迅速に売買できますが、急激な価格の変動があった場合には想定外のレートで売買が成立してしまい大きな損失が発生するリスクがあります。

②指値注文

指値注文とは、あらかじめ指定したレートで売買する方法です。

例えば「1ドル120円で買い」という指値注文を入れておけば、120円になった時に買い注文が実行されます。

指定したレートにならない場合には、売買は行われません。

指値注文のメリットとデメリットは、以下の通りです。

メリットデメリット
・希望したレート通りに取引できる・注文しておけば売買が自動で成立する・エントリーのチャンスを逃す場合がある・損切りできないケースがある

指定したレート通りに取引できる点がメリットです。しかしそのレートにならなければ注文が行われないため、エントリーや損切りのチャンスを逃してしまうケースがあります。

③逆指値注文

逆指値注文(ストップ注文)とは、指定したレートよりも上昇したら「買い」、指定したレートよりも下落したら「売り」の注文を行う方法です。

主に損切りのために使用される注文方法であるため、「損切り注文」とも呼ばれます。

例えば1ドル120円の時に、下落を予測して売りポジションを持っていた場合、「1ドル122円になったら買い」という逆指値注文を入れておけば、2円の損切りを実行できます。

またエントリーした際に逆指値注文を入れておけば、自分が決めたルール通りに損切りできます。

逆指値注文のメリットとデメリットは、以下の通りです。

メリットデメリット
・ルール通りに確実に損切りできる・レートがすぐに反転した場合に対応できない・スリッページが発生することがある

あらかじめルール通りに確実な損切りを指定できる点が、逆指値注文のメリットです。

しかし、逆指値注文では一瞬だけレートが損切りラインに到達し、その後反転するようなケースでも注文が実行されてしまいます。

実際に様子を見ておけば利益が出ていたような場面でも、損失が確定してしまう点はデメリットと言えます。

また逆指値注文でレートを指定していても、スリッページ(注文時に指定したレートと実際に約定したレートの差)が発生する可能性から、約定価格が指定したレートと異なり、想定より大きな損失が出てしまうケースも考えられます。

なぜなら逆指値注文では、レートが指値に到達した時点で成行で発注するからです。

このように必ずしも指値で売買が成立するわけではないので、注意しましょう。

④OCO注文

OCO注文とは、2つの注文を同時に出して、どちらか1つの注文が成立したらもう1つの注文がキャンセルされる注文方法です。

例えば1ドル120円で買いポジションを保有している状態で、以下の注文を出すと利確と損切りの注文を同時に行えます。

  • 1ドル130円になったら売り
  • 1ドル115円になったら売り

つまり、「利幅が10円出たら利確」「含み損が5円出たら損切り」という2つの注文をあらかじめ出しておけます。

ポジションを持っていない状態で新規注文することも可能であり、「指定したレートになったら買い」と「指定したレートになったら売り」という内容を同時に注文することもできます。

OCO注文のメリットとデメリットは、以下の通りです。

メリットデメリット
・ルール通りに確実に利確と損切りができる・利確と損切りを同時に注文できる・一部決済ができない・トレンド中でも利確されてしまう

利確と損切りを同時にルール通りに発注できるのはメリットですが、トレンドが発生していても利確されてしまうので、「利確は状況を見て行いたい」という方には向いていません。

また「5,000通貨のうち、1,000通貨だけ決済する」というような一部決済には対応していない点にも注意しましょう。

⑤IFD注文

IFD注文とは、新規注文と同時に決済注文をワンセットで行う注文です。

例えば「100円で買って、110円になったら売る」という注文を同時に行えます。

IFD注文のメリットとデメリットは、以下の通りです。

メリットデメリット
・相場に張り付かずにエントリーと決済ができる・確実に利確や損切りができる・トレンドが発生しても利確してしまう

⑥IFDO注文

IFDO注文とは、新規注文と決済注文を同時に注文する方法です。

IFD注文とOCO注文を組み合わせた注文で新規注文と決済注文を同時に出すことができ、決済注文はどちらか一方が成立した場合はキャンセルされます。

例えば「100円で買って、①110円になったら売る ②95円になったら売る」という注文を同時に行えます。

期待通りに値上がりして110円になったら利確でき、期待に反して値下がりしたら損切りできます。

エントリーから利確と損切り両方のレートを指定した上で決済する一連の流れをあらかじめ指定できるのです。

IFDO注文のメリットとデメリットは、以下の通りです。

メリットデメリット
・自動売買のような機械的な取引ができる・トレンドが発生しても利確してしまう・指定したレートに達しないとエントリーできない

自動売買のような機械的な取引ができる一方、数字通りに取引するのでトレンドが発生しても利確してしまいます。そもそも指定したレートに達しないとエントリーできないので、エントリーチャンスを逃してしまう可能性も考えられます。

⑦トレール注文

トレール注文とは、相場の動きに追従して逆指値注文に値幅(トレール幅)を指定できる方法です。

例えば、1ドル=110円で買いポジションを持っている時、105円に逆指値注文を入れます。

この場合、110円と105円の差の5円トレール幅です。

相場が上昇して120円になった場合、トレール幅である5円を控除した115円が決済ポイントとなります。

また130円に上昇すれば、125円が決済レートになります。

トレール注文では、あらかじめ現状のレートとトレールの幅で逆指値注文が自動で実行されます。

トレール注文のメリットとデメリットは、以下の通りです。

メリットデメリット
・利益を伸ばしながら損失を抑えられる・トレンド発生時に確実に利確ができる・レンジ相場では活用できない・利用できない業者が多い

トレール注文は高値を更新するトレンド相場で便利な注文方法です。

トレンドが発生した際でも、「反転したらどこで決済すればいいんだろう」と利確ポイントを逃してしまうケースもありますが、トレール注文では「高値から〇〇%で決済」するルールをあらかじめ決められるので、トレンドが反転しても確実に利確できます。

しかし、相場が上下するレンジ相場では活用できず、そもそもトレール相場が利用できない業者も多いので注意しましょう。

トレードスタイル別!おすすめの注文方法は?

どの注文方法がベストの注文方法なのかは、FXのトレードスタイルによって大きく異なります。

主流である以下の4つのトレードスタイルでは、どんな注文方法が向いているのかについてトレードスタイルの特徴とともに解説します。

  • スキャルピング
  • デイトレード
  • スイングトレード
  • 長期保有

スキャルピング

スキャルピングは瞬時の値動きを捉えて売買して細かい利益を積み重ねていくトレードスタイルですので、レートを指定する注文方法には向いていません。

スキャルピングでは、基本的に成行注文を利用することをおすすめします。

デイトレード

デイトレードは1日に1回、または数時間に1回取引する取引のスパンが短いトレードスタイルです。

そのため、一般的に成行注文が利用されます。

また取引を翌日に持ち越さずに当日中にクローズするので、エントリーと同時にOCO注文も入れておくとよいでしょう。

スイングトレード

スイングトレードでは数日から数週間でポジションを決済します。

あらかじめエントリーレートを決めておき、そのレートに利確幅を大きめに決めてIFD注文を行うのがよいでしょう。

損切りレートも設定したい場合には、IFDO注文も活用しましょう。

長期保有

長期保有の場合には、エントリー時のレートはあまり関係ありません。

また細かく利確幅を決めることにも向いていません。

注文は成行で行って、損切りレートだけ余裕を持って決めておき、逆指値注文だけ入れておけばよいでしょう。

あまり厳しいレートを入れると、損切りされやすいため長期保有できません。

そのため証拠金に余裕を持たせておき、ロスカットにならないよう証拠金維持率が100%以下になるレートを指定しきましょう。

FXの注文時の注意点

FXの注文を実施する際には、以下の注意点も把握しておくことが重要です。

  • 少額取引やデモトレードで注文の操作に慣れておく
  • あらかじめ損切り注文も入れておく

複数の注文方法を使う場合には、操作への理解も重要です。

またリスクを回避するために、損切りの準備もしておきましょう。

FX注文時の2つの注意点について詳しく解説します。

少額取引やデモトレードで注文の操作に慣れておく

FXの画面操作に慣れておくことは非常に重要です。

いざ注文する時にスムーズに操作できないと、エントリーや利確や損切りのチャンスを逃してしまいます。

そのため本格的に取引を始める前に、デモトレードや数千円程度の少額で取引を行い、画面の操作に慣れておきましょう。

また希望する注文方法ですぐに注文できるようにしておくことも重要です。

あらかじめ損切り注文も入れておく

エントリーする際には、あらかじめ損切り注文も入れておきましょう。

損切り注文では、逆指値注文、OCO注文、IFD注文、IFD注文が使いやすいです。

またFXではあらかじめ自分で損切りのルールを決めておき、ルール通りに損切りすることが非常に重要です。

そのためには、エントリー時には損切り注文を同時に出すことを徹底しましょう。

FXの注文方法についてよくある質問

FXの注文方法についてよくある質問と回答についてご紹介します。

メタトレーダー(MT4)の注文方法には何がありますか?

メタトレーダー(MT4)では、以下の7つの注文方法があります。

  • 成行注文
  • Buy Limit(買い指値注文)
  • Sell Limit(売り指値注文)
  • Buy Stop(買い逆指値注文)
  • Sell Stop(売り逆指値注文)
  • テイクプロフィット(決済指値注文:T/P)
  • ストップロス(決済逆指値注文:S/L)

初心者におすすめの注文方法はなんですか?

初心者の方は、以下の注文方法がおすすめです。

  • 成行注文
  • 指値注文
  • 逆指値注文

成行か指値でエントリーして、逆指値注文さえ覚えておけば、エントリーと同時に損切り注文ができます。

FXのストリーミングという注文方法はなんですか?

ストリーミング注文とは、リアルタイムで売買されているチャートで売買する注文方法であす。

実質的に成行注文と同じですので、FX業者によっては成行注文をストリーミング注文という場合もあります。

損切りにおすすめの注文方法はなんですか?

あらかじめ損切りレートだけを指定したい場合には、逆指値注文がおすすめです。

損切りレートと利確レートを同時に注文したい場合には、OCO注文も便利です。

まとめ

FXではそれぞれの注文方法の違いや特徴を理解して使い分ければ、希望したレートでエントリーと利確と損切りができるようになります。

またFXでは損切りが非常に重要です。

そのため利確レートと損切りレートを決めておき、そのレートで損切りできるよう、エントリー時には損切り注文も入れるようにしましょう。

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Tatsuya Tsukada
1988年、山梨県生まれ。株式会社JOE代表取締役。 僕は資産運用のプロです。メルマガの読者は1万5000人を越え、現在はトレードをする傍ら、複数の会社を経営しています。 2012年よりブログを開始。トレードスクールの運営を行い3000名を越える受講生がいます。また24fitnessサイボディの創業者として経営に携わっています。