トルコリラのスワップポイントで生活できる?通貨の特徴と注意点を解説

トリコリラは高金利通貨の代表格として、日本のトレーダーに人気があります。金利が高いためスワップポイント運用の対象とされるケースが多いですが、ここ数年でトルコリラの価格や金利は大きく変わりつつあります。

 

そのためトルコリラをスワップポイント目的で運用する場合には、通貨のトレンドやトルコの政情などについてしっかりと理解しておいた方がよいでしょう。そこで本記事ではトルコリラの特徴やリスク、トルコリラのスワップポイントで生活できるかどうについてか詳しく解説します。

 

トルコリラの特徴

スワップポイントとは、2国間における通貨の金利差を指します。トルコのような新興国は政策金利が高いので、日本のような低金利国との通貨ペアには大きな金利差が生まれます。FXでは金利差による利益をスワップポイントと呼んでいます。

スワップポイント目的で投資されることも多いトルコリラですが、主な特徴は以下の5つです。

 

  • 他国と比較すると政策金利が高く高金利通貨の代表格
  • レートが低く少ない資金で投資できる
  • スワップ投資で投資家から人気がある
  • 地理的影響やアメリカとの関係の影響を受けやすい
  • 価格の変動が激しく最安値更新が続いている

 

トルコリラは金利が高くレートが低いので、多くの投資家から人気のある通貨です。しかし、政治的な影響によって価格が変動しやすい通貨ですので、ハイリスクである点に注意が必要です

 

①他国と比較すると政策金利が高く高金利通貨の代表格

トルコは他国と比較すると、政策金利が非常に高い点が特徴です。2023年7月21日時点の主要各国の政策金利は、以下の通りです。

取扱通貨国

政策金利

日本

-0.10%

アメリカ

5%〜5.25%

ユーロ

3.50%

英国

5.00%

豪州

4.10%

NZ

5.50%

カナダ

5.00%

スイス

1.75%

南アフリカ

8.25%

香港

5.50%

トルコ

17.50%

中国

3.55%

メキシコ

11.25%

ブラジル

13.75%

このように、トルコは主要国の中でも最も政策金利が高いです。トルコリラと同様にスワップポイント狙いで投資されるケースが多い南アフリカやメキシコよりも金利が高いので、やはりスワップポイントを狙って投資をする場合には真っ先に考える国と言えるでしょう。

 

②レートが低く少ない資金で投資できる

トルコリラ/円のレートは、5〜6円程度です。そのため、少ない資金で投資できます。たとえば1万通貨を保有するための必要証拠金は、レバレッジが25倍であれば2,000〜2,400円ですので、非常に少ない資金で投資を始められます。

一方、米ドル/円の場合にはレートが130円のとき、1万通貨を保有するための必要証拠金はレバレッジ25倍であれば52,000円です。このように、レートが低いトルコリラは圧倒的に少ない資金で投資できることが分かります。

 

③スワップ投資で投資家から人気がある

高金利通貨の代表格のトルコリラは、スワップ投資で投資家からの人気が高いです。特に2018年から2019年にかけては、トルコリラの人気は非常に高かったというデータがあります。

2018年1月には、スワップ投資で人気の南アフリカランド円を『通貨ペア別取引高』の順位で抜いて、2019年7月時点では全65通貨ペアの中で第7位にランクインするほど、多くの取引高を誇っていました。

 

金利引き上げで2022年から人気が下がった

しかし、昨今の暴落や政情不安によって2022年からは人気が下落傾向にあります。2021年から、トルコは政策金利の引き下げを相次いで行っています。この影響で、トルコリラの人気はもっとも高かった2019年時点と比較すると大きく下がっています。

『通貨ペア別取引高』の順位では、2022年に入ってからは20位が精一杯となっており、同じ高金利通貨として人気のあるメキシコペソや南アフリカランドよりも下の順位となっています。

 

④地理的影響やアメリカとの関係の影響を受けやすい

ちょうどアジア、ヨーロッパ、中東の間に位置するトルコは、地政学的な影響を受けやすいリスクがあります。そのため、周辺国の事件や戦争の影響を受けて為替が下落しやすいリスクを抱えています。

またアメリカとトルコは同盟関係にありますが、近年はその関係性が悪化しつつあります。ドルは基軸通貨ですので、アメリカとの関係が悪化すればトルコリラは対ドルで下落して、相対的にトルコリラ自体の価値が落ちていきます。

このようにトルコリラは地理的影響、アメリカとの関係などの影響を受けやすく、対外的なリスクを内在している通貨と言えるでしょう。

 

⑤価格の変動が激しく最安値更新が続いている

参考:https://jp.tradingview.com/chart/kyoEviPu/?symbol=FX%3ATRYJPY

投資対象として人気が出始めた2018年1月時点では30円程度の価格が下落を続けて、2023年7月には5円程度まで下落しています。トルコリラは価格の変動が激しい上に、ここ最近は最安値更新が続いています。その理由は、エルドアン大統領による金利の引き下げ政策だと考えられます。

トルコ政府は「40%を超えるインフレ率を一桁にする」という目標達成のために「低インフレ・低金利」を実施しているため、金利引き下げのたびに通貨の人気が落ちています。

2018年から1年間は24%もの高水準を維持していた政策金利は2020年5月には8.25%まで下落しています。そこから再度上昇するものの、2023年2月には8.5%まで引き下げを行っています。

このような状況で最安値更新が継続しているため、今後も大きく下落するリスクがあると考えられるでしょう。

 

トルコリラの注意点

トルコリラへ投資する場合には、以下の5つの点に注意しましょう。

財政赤字やアメリカとの関係悪化による通貨安には今後も気をつける必要があり、実際過去に非常に大きな暴落を何度も起こしています。また最安値更新と政策金利の引き下げが続いている点から、要注意通貨の1つだと言えます。

 

①財政赤字による通貨安

トルコ政府は慢性的な財政赤字状態にあります。財政赤字を埋めるには外貨を調達する必要があるので、政府自ら「トルコリラを売って外貨を買う」行為をしなければなりません。

通貨は売れば価格が下がるので、トルコが財政赤字を解消できない限り、トルコリラの下落は基本的にストップすることはないでしょう。そのため、トルコの財政状況が好転するかどうかについて慎重に判断する必要があります。

 

②アメリカとの関係悪化

世界の基軸通貨である米ドルを発行するアメリカ政府との関係は、どの国にとっても非常に重要です。なぜならアメリカとの関係が悪化すれば、その国の通貨は対ドルで下落して通貨安を起こしてしまうからです。

トルコとアメリカは同盟関係にありますが、近年は関係が悪化しています。トルコは「ロシアに対する包括的な経済制裁には原則として反対」と表明しているため、アメリカとの関係が急速に冷え込んでいます。

アメリカとの関係が悪化すればトルコリラが下落するリスクが高まるだけでなく、そもそも外貨の調達が難しくなるのでさらに経済が悪化するリスクが考えられます。

そのため、トルコリラへの投資の際にはアメリカとトルコの関係性について注意しなければなりません。

 

③過去に何度も相場急変を起こしている

トルコリラは過去に何度も相場急変を起こしています。トルコがアメリカ人牧師を拘束した事件に対してアメリカが経済政策を発動したことによって、トルコリラが急落して一時対ドルで2割も急落しました。

また、2021年にもエルドアン大統領の金融緩和政策に関する発言によって前日比15%安の1ドル=13リラ台まで下落しました。これは1日の下落幅としては、2018年のトルコショックを超える相場急変となっています。

この2つの大きな下落によって、証拠金が一瞬にしてなくなってしまった人やロスカットが追いつかずに借金を負ってしまった人も多数存在します。このように、トルコリラは政治的な事情を原因として何度も下落を経験しているため、今後も同じような相場急変が起こる可能性は否定できないでしょう。

 

④最安値更新が続いている

トルコリラは最安値更新が続いています。安値の原因は、トルコ政府による金利引き下げ、財政悪化、対米関係の悪化などが挙げられます。

今後もこれらの事情が改善されない限りは、トルコリラがさらに下落する可能性は十分ありえます。最安値更新が続き、今も下落に歯止めがかかっていない点はトルコリラの大きなリスクです。

 

⑤政策金利の引き下げが続いている

トルコはインフレ克服のために低金利政策を続けており、一時24%台だった政策金利は8%台まで下落しました。2023年7月では17.5%まで引き下げを行っていますが、トルコ経済やトルコ政府の財政状態が改善したわけではないので、今後もインフレ抑制のために金利の引き下げを行う可能性は十分に考えられます。

再度引き下げを行えばスワップポイントが少なくなるだけでなく、価格下落が起こる可能性もあるので、やはり今後もリスクの高い通貨であることは間違いないでしょう。

 

トルコリラのスワップポイントで生活するためにいくら必要?

実際にトルコリラのスワップポイントで生活するためには、どの程度の証拠金が必要になるのか考えてみましょう。スワップポイントで月20万円稼ぐのであれば、1万通貨あたりの1日のスワップポイントが40円だとすると、167万通貨が必要です。(200,000円÷40円×30日)トルコリラ/円=6円でレバレッジ5倍で投資する場合には、必要な証拠金は200万円強ですが、証拠金維持率200%以上で投資する場合には、400万円以上の証拠金が必要になります。

しかし、トルコリラは変動が激しく過去に非常に大きな暴落を何度も経験しているため、高いレバレッジで取引するのはおすすめできません。そのため、証拠金維持率200%以上で5倍程度のレバレッジで取引すべきでしょう。

H3トルコリラのスワップポイントの推移

トルコリラのスワップポイントの推移を確認しておきましょう。

 

1月

2月

3月

4月

5月

6月

7月

8月

9月

10月

11月

12月

1年間の合計

2023年

531

532

973

1,402

1,882

1,604


 

 

 

 

 

 

6,924

2022年

751

803

1,346

753

1,343

1,618

643

677

1,046

1,006

642

531

11,159

2021年

1,089

1,272

1,829

1,587

1,395

1,734

1,552

1,647

1,780

1,525

1,087

847

17,344

2020年

1,256

1,130

1,055

934

621

494

1,493

1,265

552

791

783

788

11,162

2019年

3,483

3,480

4,186

3,687

3,206

2,754

3,184

2,482

2,219

2,280

1,590

1,698

34,249

2018年

3,043

2,656

2,680

2,975

2,604

3,160

3,064

3,714

2,734

3,666

3,722

4,158

38,176

ピーク時には、1万通貨で年間38,000円以上のスワップポイントを稼ぐことができていました。しかし、現在では年間1万円強となっており、スワップポイントも大きく下落しています。

今後も低金利政策が続く限りは、以前のような水準に戻るのは難しいと考えられます。

 

まとめ

トルコリラは、主要通貨の中では最も高金利な通貨の1つです。スワップポイントで月20万円程度得るには400万円程度の証拠金を用意すればよいので、スワップポイントで生活することも夢ではありません。

しかし、トルコリラは下落と金利の引き下げが続いており、リスクが高い通貨であることも事実です。そのため、トルコリラへの投資を検討している方は、トルコの財政状況や対米関係などに注意しながら慎重に投資を行うようにしましょう。

 

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Tatsuya Tsukada
1988年、山梨県生まれ。株式会社JOE代表取締役。 僕は資産運用のプロです。メルマガの読者は1万5000人を越え、現在はトレードをする傍ら、複数の会社を経営しています。 2012年よりブログを開始。トレードスクールの運営を行い3000名を越える受講生がいます。また24fitnessサイボディの創業者として経営に携わっています。